【工務店社長が語る完全版】木は伐採後も生きている。建ててから強くなる本物の木の科学 - 東陽住建-愛知の注文住宅工務店

2025年6月11日

こんにちは!
東陽住建の社長の中井義也です。
いつも私たちの家づくりに
ご関心をお寄せいただき
誠にありがとうございます。

家づくりは、ご家族の未来そのものを形づくる
生涯で一度の大切な仕事です
だからこそ、私たちは目先のデザインや流行だけでなく
10年、50年、100年先もご家族が心から快適で
安心して暮らせる家をご提案したいと常に考えています。

その私たちの追求する答えが
日本の厳しい気候風土で育まれてきた「木の家」
特に一本の木から切り出された「無垢材」を使った家づくりです。

今日は、私たちがなぜこれほどまでに「木」
特に「無垢材」にこだわるのか
その知られざる性能の秘密について
少しだけ長く語らせてください

——————

ブログ責任者の
中井義也とは・・・

いつもをもっと幸せに

をビジョンに
岐阜県東白川村の
良質な木材を使い

日本一強い家

を提唱しています。

——————

「木が生きている」は本当か?その科学的な答え

「無垢材の家は、木が呼吸しているから気持ちがいいですよ」

私たちはよく、お客様にこうご説明します
しかし、これは決して詩的な表現やイメージだけの
話ではありません

お客様の中には、
「伐採された木が本当に生きているの?」と
疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう

厳密に生物学的な意味で言えば
伐採された木が細胞分裂をしたり、
成長したりすることはありませんので
「死んでいる」状態です。

しかし、私たちが「木は生きている」と表現するのは
伐採後も、まるで生命活動をしているかのように
その細胞や成分が物理的・化学的な変化を続け
素晴らしい能力を発揮し続けるから
です
これは科学的に証明できる、木材だけが持つ驚くべき現象なのです

 

証明1:天然のエアコン。木が「呼吸」する調湿機能のメカニズム

木の家が快適な最大の理由、それは木が持つ
「調湿機能」です。
これを私たちは「木の呼吸」と呼んでいます

この現象の主役は、木材を構成する無数の細胞の壁「細胞壁」です

化学的な仕組み:水分子との不思議な関係
木材の細胞壁には、「水酸基(-OH)」という
水と非常に結びつきやすい性質を持つ部分が豊富に存在します。

空気中の湿度が高く、水蒸気が多い状態(梅雨時など)になると
この水酸基が空気中の水分子(H₂O)を磁石のように引き寄せて
細胞壁の内部に吸収します(吸湿

逆に、空気が乾燥している状態(冬場など)になると
今度は保持していた水分子を空気中に放出して
室内に潤いを与えます(放湿)。

この一連の動きは、木の細胞が生命活動を終えた後も
その構造と化学的性質が保たれている限り
半永久的に繰り返されます

生物的な活動ではなく、物理化学的な現象として
私たちの住環境を快適に保ち続けてくれるのです

この絶え間ない水分の吸放出こそが
木がまるで呼吸しているかのように見える理由であり
「生きている」と感じる大きな根拠なのです

「工業製品」である集成材との決定的な違い

最近の住宅では、コストや施工性から「集成材」が
多く使われています。
コロナの時は、国産材に焦点が集まりましたが、
また、元に戻りました。

集成材は、薄くスライスした木材を強力な接着剤で貼り合わせて
ブロック状にした「工業製品」です
一見すると同じ木のようですが、その性能には決定的な違いがあります

一番の違いは、先ほどお話しした「呼吸」ができないこと
木材の表面や木目一つ一つが、接着剤の層で固められて
しまっているため、無垢材が持つような優れた調湿効果を
十分に発揮することができません。

そして、もう一つ私たちが家づくりのプロとして
懸念しているのが、建てた後の強度です

集成材を貼り合わせている接着剤は
残念ながら紫外線や水分の影響で経年と共に
劣化していきます

つまり、建てた時が強度のピークで
その後は少しずつ弱くなっていく
可能性があるのです

大切なご家族が何十年と暮らす家だからこそ
私たちはこの点を決して無視することはできません

 

証明2:時を経て強くなる。木の驚くべき「経年強度増加」

多くの物質が時間と共に劣化していく中で
無垢材は、集成材とは全く逆に
建ててから構造的に強くなるという
驚くべき特性を持っています。

  • 物理的な仕組み:乾燥がもたらす繊維の結束力アップ
    伐採直後の木材には、細胞の内腔にある「自由水」と
    細胞壁の内部にある「結合水」という2種類の水分が含まれています
    木材が乾燥していく過程で、まず自由水が抜け
    次に細胞壁の内部にある結合水がゆっくりと抜けていきます。

    この「結合水」が抜けることが、強度向上の鍵です。
    水分が抜けたことで、木の強度を司る繊維(セルロースミクロフィブリル)同士の
    距離が縮まり、お互いを強く引き寄せ合って「水素結合」を形成します。

    これにより繊維の結束がより強固になり、木材の硬さや
    圧縮・曲げに対する強度が格段に向上するのです。

    生物としての成長は止まっても、建材としての性能は進化していく
    この不思議な現象は、特に私たちがおすすめするヒノキにおいて顕著です
    ヒノキは、伐採されてから約200年間は強度が上がり続け
    その強度は実に30%も向上すると言われています
    その後、1000年という長い年月をかけて
    ゆっくりと元の強度に戻っていくのです。

    1300年以上前に建てられた法隆寺が
    幾多の地震や台風に耐え、今なおその美しい姿を保っているのが
    この木の性質を証明する何よりの生きた証拠です
    日本の宮大工たちは、この木の性質を経験的に知り
    100年、200年後を見据えて木を選び
    未来の安全を建ててきたのです

証明3:心と体を守る、木の香りの正体

木の生命力を感じる理由は、もう一つあります。
それは、心安らぐ「木の香り」です。

ヒノキの家に入った時、まるで森林浴をしているかのような
清々しい香りに包まれます。
この香りの正体は、「フィトンチッド」と呼ばれる
樹木が自らを守るために発散する化学物質です

  • 化学的な仕組み:精油成分の長期的な働き
    ヒノキには「α-ピネン」や「ヒノキチオール」といった精油成分が
    豊富に含まれています。これらの成分には、私たちの自律神経を安定させ、
    深いリラックス効果をもたらすだけでなく、細菌やダニの繁殖を抑える
    抗菌・防虫効果があることが科学的に分かっています

    これらの化学成分は、伐採されて建材になった後も
    長い年月をかけてゆっくりと木材の中から空気中に
    揮発し続けます

    つまり、木の香りがするということは
    木材内部の化学成分が今まさに活動し
    目に見えないバリアで私たちの暮らしを
    守ってくれている証拠なのです。

本物の木で、100年先も安心できる「生きている家」を

ここまでお読みいただき、ありがとうございます
「木は生きている」という言葉が、単なるキャッチコピーではなく、

  1. 化学的に湿気を吸放出する「調湿機能」
  2. 物理的に繊維の結束が強まる「強度増加」
  3. 化学成分が揮発し続ける「芳香・抗菌作用」

といった、科学的な根拠に裏付けられたものであることを
ご理解いただけたでしょうか

生命活動は終えても、その構造と成分は失われることなく
周囲の環境と相互に作用し
私たちの暮らしに計り知れない恩恵を与え続ける
これほどダイナミックで、住む人に優しく
そして頼もしい建材は他にありません

家は、建てて終わりではありません
そこから、ご家族の長い歴史が始まります
私たちは、その歴史に静かに寄り添い、年月を経るごとに味わいを増し
構造的にも強くなっていく、そんな「生きている家」を
これからも一棟一棟、心を込めて建てていきたいと強く思っています

木の家のこと、もっと詳しく知りたいなと思った方は
ぜひお気軽に私たちの見学会や家づくり相談会にお越しください
本物の木の香りいっぱいの空間で
皆様のお越しを心よりお待ちしております。

プロフィール

名前
中井 義也
住まい
愛知県

関連記事

土地探しや家づくりの資料請求・小冊子どこで建てても役立つプレゼントは無料です。どの資料も家づくりのコツやノウハウが満載です。資料やお問い合わせされても、売り込みや訪問営業は一切しません!ぜひ、この機会にあなたの家づくりにお役立てください。お待ちしております!インターネットからの資料請求&無料プレゼントはこちら

東陽住建株式会社 代表取締役社長 中井義也

メールやパソコンが苦手な方は、ご相談だけのお電話だけでも大歓迎!!もちろん匿名での電話もOK!売り込み営業もしません。ご安心ください!

電話番号 0120-012-106(営業時間 9:00〜18:00 定休日 水曜日)

インターネットからの資料請求&無料プレゼントはこちら